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WORKS
ROOF HOUSE







木々が生い茂る小高い丘の麓に位置した、大きな屋根で覆われた庭と住宅の計画である。
施主は自然が豊かな環境を気に入り、この地域に移り住むことを決めた。周辺の緑を生かすこと、アウトドアや車いじりなどの趣味ができることのほかに、創作活動や小さな商売を通じて、周辺地域との関わりがもてることが望まれた。また将来の転勤の可能性を考慮して、一部を店舗やオフィスとして貸し出し、週末だけ帰ってくる場所を設けるなど、多様な住まい方にも対応できる計画が求められた。
我々は敷地周辺の農業を生業としている住宅の建ち方に着目した。広い敷地の中に、母屋のほか、農小屋や耕運機のガレージ、親族の住まいなど、用途ごとに分棟形式で建物を配置しており、それぞれの建物が庭を囲むことで豊かな住環境をつくっている。この庭は住民の作業スペースのほか、椅子を出して隣人とお茶をしたり、客人を招いてパーティーをするなど、住宅と周辺地域の中間領域ともなっている。
このような中間領域を内包した住宅を考える。
地域へ開くことができる機能を住宅に取り込みつつ、庭をつくるように建物をいくつかのボリュームに分ける。庭と建物を覆うように大きな屋根をかけることで半屋外の庭と一体となったような住宅を計画する。
豊かな緑や地域とのつながりを取り込みながら、さまざまな使い方や住まい方の変化を許容できる新たな住環境をつくる。
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